【メモ】Common「"So Far To Go"は、J Dillaに"Go!"のリミックスを依頼して作られた」と語る

2021年3月公開のVIBE Magazineの動画「Then & Now: Common On Collaborating with Kanye West」でCommonは、「Go!」のリミックスをJ Dillaに依頼したこと、そしてその流れの中で「So Far To Go」が作られたことを語っています。
AI含めウェブ検索したところ、少なくとも自分が確認できた範囲では、この発言内容を要約したり明文化しているメディアが見つからなかったため、参照しやすい形でテキスト化してみました。
Dillaに“Go!”のリミックスを頼んだんだ。すると彼はIsley Brothersを刻んで、ものすごいビートを作ってきた。聴いたときは、これはやばいな、と思ったよ。
“Go!”自体がもともとちょっと幻想的で、どこか妖しい感じの曲だっただろ。だから自分としては、その路線をそのまま押し進めるような形で “So Far To Go” にしようと思ったんだ。
ビートには少し官能的な感じもあったし、それでいてちゃんと跳ねるグルーヴもあった。だから、ここには歌える人が必要だ、自分もその感触をちゃんと体現しなきゃいけない、と思った。D’Angeloは昔から大好きなアーティストだし、兄弟みたいな存在でもある。以前にも一緒にやったことがあって、彼には本当に敬意と愛情がある。あの曲には王様級の存在感が必要だった。だからDに頼んだんだ。そうしたら彼もやってくれることになった。僕らみんな、もともとDillaの大ファンでもあったからね。
関連曲のリリース日とサンプルネタを整理すると以下のようになる。
Common「Go!」
- 『Be』収録。2005年6月14日リリース
- メインのサンプルは Linda Lewis「Old Smokey」
J Dilla「Bye.」
- 『Donuts』収録。2006年2月7日リリース。
- メインのサンプルは The Isley Brothers「Don’t Say Goodnight (It’s Time for Love)」
J Dilla「So Far To Go」
- 『The Shining』収録。2006年8月22日リリース。
- メインのサンプルは The Isley Brothers「Don’t Say Goodnight (It’s Time for Love)」
「Bye.」の拡張バージョンとして「So Far To Go」があるという理解は、時系列的にもトラック的にも自然で、広く認知されていると思う。実際、Okayplayerでは、「Bye.」がKarriem Rigginsによって拡張され「So Far To Go」というフルソングになったと要約している。
Karriem Rigginsは、ディラが亡くなる直前に『Donuts』を通じて世に送り出した楽曲の一つである「Bye.」を、2006年にリリースされた追悼アルバム『The Shining』のために、コモンやD'Angeloをフィーチャーしたフルトラックへと再構築した。
「Bye.」はより複雑なアレンジが施されており、ビートは絶えず変化し続け、曲はサンプルループの終盤から始まる。
また、uDiscoverMusicでは「So Far To Go」はアルバム『Be』の特別版のために録音された曲だった」とアルバム単位での関連性を示している。
もともとコモンが2005年にリリースしたアルバム『Be』の特別版のために録音された「So Far To Go」は、ディラの死後初のアルバム『The Shining』で初めて世に出た。この曲にコモンとD’Angeloの両方が参加しているのはまさにふさわしい。
Best J Dilla Beats: The Finest Productions From A Hip-Hop Giant
そして、VIBE Magazineの動画内のCommonの発言によって、以下の説明もできるようになった。
- 「So Far To Go」は(と、おそらく「Bye」も) 「Go!」 のリミックス依頼から生まれた曲だった
- そのため「So Far To Go」は、「Go!」と曲の世界観をも共有している
最後に、本動画のCommonの該当部分の発言をまとめて記載しておきます。
Dillaに“Go!”のリミックスを頼んだんだ。すると彼はIsley Brothersを刻んで、ものすごいビートを作ってきた。聴いたときは、これはやばいな、と思ったよ。
“Go!”自体がもともとちょっと幻想的で、どこか妖しい感じの曲だっただろ。だから自分としては、その路線をそのまま押し進めるような形で “So Far To Go” にしようと思ったんだ。
ビートには少し官能的な感じもあったし、それでいてちゃんと跳ねるグルーヴもあった。だから、ここには歌える人が必要だ、自分もその感触をちゃんと体現しなきゃいけない、と思った。
D’Angeloは昔から大好きなアーティストだし、兄弟みたいな存在でもある。以前にも一緒にやったことがあって、彼には本当に敬意と愛情がある。あの曲には王様級の存在感が必要だった。だからDに頼んだんだ。そうしたら彼もやってくれることになった。僕らみんな、もともとDillaの大ファンでもあったからね。
やっぱり大きかったのは、あれがDillaのビートで、しかもD’Angelo自身がそのビートを気に入っていたことだと思う。D’Angeloはスタジオに入って、いろんなボーカルやアイデアをどんどん重ねていった。で、それを聴いたときに、もう“これだ”と思った。自分が思い描いていたものを超えていたというか、完全に想像以上だった。ほんとに、次元が一段上がった感じだった。D’Angeloって、自分が本当に感じたものにしか乗らない人なんだよね。きっぱりそういうタイプのアーティストなんだ。『お前は仲間だから、とりあえずやるよ』みたいな人ではない。もちろん兄弟みたいな存在ではあるけど、彼はまず音楽そのものに反応する人なんだ。実際、彼はその音楽を本当に気に入っていた。ピアノを弾いてくれなんて、こちらから頼んだわけでもなかったのに、曲を聴いて自然に自分のやり方で入ってきた。
そうやってD’Angeloがあそこまでやってくれると、『これはただ事じゃないぞ』という感じになる。さっきも言ったけど、彼はインスピレーションを受けたものにしか反応しないからね。Dillaもある意味では同じだった。こっちが『この曲をサンプリングしてくれよ』と勧めて、彼が『わかった、使ってみるよ』と言ったとしても、そのレコードがずっとそのまま置かれていることもある。でもDillaの中でタイミングが来ると、『ああ、わかった、もう掴んだ』という感じで急に形にするんだ。